豊川市にあるみかわ血管外科クリニックのバスキュラーアクセス 豊川市にあるみかわ血管外科クリニックのバスキュラーアクセス

TEL.0533-88-6610

〒442-0857 愛知県豊川市八幡町新堀24

バスキュラーアクセスVASCULAR

診療理念

診療理念

患者さん医療スタッフなど、
透析医療に関わる
全ての人がシャントで困らない
透析治療を目指して
アクセス診療を継続してまいります。
実際の透析医療の現場を
長年経験してきたスタッフと共に、
迅速かつ低侵襲な治療を
心がけて診療を行います。

バスキュラーアクセスについて

透析治療では、チューブを介して患者さんと透析装置がつながっており、患者さんの血液を透析装置で浄化し、患者さんに血液を返すという一連の行程を同時に行っています。その透析回路と患者さんをつなぐ、患者さん側の部分をバスキュラー(血管の)アクセス(接続)と言います。
バスキュラーアクセスにはいくつか種類がありますが、最も代表的なものが内シャントであり、ほとんどの透析患者さんが内シャントで透析を行っています。
透析治療でのシャントとは、動脈と静脈をつなぎ、動脈の血液を静脈に流し込むことを指します。そうして出来上がった新しい血管をシャント血管と言います。
皮膚の下で動脈と静脈をつないだものを内シャントと言い、皮膚の外でつないだものを外シャントと言います。現在では、外シャントは作製しないため、シャントと言えば内シャントを指します。

透析治療において
なぜシャントが必要なのか?
透析治療では、1分間に約200mlの血液を抜いて透析装置で浄化し、同じ量の血液を体へ返します。しかし、1分間で200ml採血できる血管はなかなかありません。
献血の際は、太い針で肘の太い静脈に刺して採血を行いますが、400ml採血するのに10~15分かかります。平均的な透析治療では毎分200mlを4時間抜き続けるので、その血液量の多さが分かって頂けると思います。
それを可能にする血管は、静脈なら心臓に近い大静脈であり、動脈であれば肘関節付近の上腕動脈などがあります。しかし、大静脈にアプローチするためには、首や大腿の付け根にある太い静脈から長めのカテーテルを挿入する必要があり、また上腕動脈を使用するためには、筋膜を貫いて神経を避けて針を刺す必要があるため、どちらも容易な作業ではありません。
透析治療は1週間に3回行うのが一般的なので、これらの血管に毎週3回針を刺すのは現実的ではありません。そのため、皮膚から浅く刺しやすい場所に十分な血流が取れる血管が必要となり、それを可能にしてくれるのがシャント血管です。

シャント血管は動脈の流れを静脈に流し込むため、動脈の血圧がかかり太く発達します。さらに、皮膚表面の静脈に動脈をつなぐことで、発達し刺しやすくなった太い静脈=シャント血管が出来あがるのです。良いシャント血管は毎分700~1000ml近い血流が流れているため、静脈というよりも太い動脈が腕の表面にあるイメージです。

国府駅、豊川駅からお越しの方へ

国府駅、豊川駅からお越しの方は
タクシーをご利用いただけます。
領収書をお持ちください。

※アクセス関連の手術・治療を行う方が対象です。
詳しくは当院までお問い合わせください。

【受付】9:00-12:00/
13:00-17:00

お気軽にお問い合わせください。

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シャントの種類

シャントには自分の動脈と静脈を直接つないで作製した自己血管内シャントと、動脈と静脈を直接ではなく人工血管を介してつないだ人工血管内シャントがあります。
以下それぞれについて説明します。

自己血管内シャント

シャントの9割以上は自分の血管のみで作製する自己血管内シャントです。手首の近くにある橈骨動脈と橈側皮静脈という血管をつないで作製することが多いですが、血管の状態によって様々な組み合わせがあります。
透析を行うために、十分な発達が見込め、なおかつ刺しやすいシャント血管になる組み合わせを、手術前に血管エコーなどを行って詳細に検討します。
自己血管内シャントは良好な発達をすれば長期使用が可能であり、感染にも強いため第1選択として作製されます。

人工血管内シャント

患者さん自身の静脈が細い、針刺しが可能なところに無いなどの理由で自己血管内シャントが作れない場合は、深い場所にある静脈などを利用して人工血管内シャントを作製します。
図のように動脈と静脈を直接ではなく人工血管を介してつなぎます。その人工血管を針刺しが可能な浅いところに通し、針を刺して透析を行います。針刺し、止血が比較的容易ではありますが、自己血管内シャントと比較して閉塞や感染のリスクが多いことが問題となります。

シャントの作製が難しい場合①
上腕動脈表在化による
バスキュラーアクセス

上腕動脈は腕の肘関節より上(中枢側)にある太い動脈で、直接針を刺すことができれば十分な血流を取ることが可能です。しかし、上腕動脈は厚い筋膜の下の深い場所を走行しており、また大事な神経も近くにあるため、反復して針刺しを行うには危険が伴います。そこで、上腕動脈を筋膜の上の浅い場所へ移動させる手術を行うことで、透析時の反復穿刺が可能になります。

シャントの作製が難しい場合②
カテーテルによる
バスキュラーアクセス

カテーテルを用いた透析では、頚部や大腿の付け根の静脈からカテーテルを挿入し、先端を大静脈や心臓の中に入れることで十分な血流を取ります。
1~2週間の使用を目的としている短期留置型カテーテルと、患者さんによっては年単位で使用することも可能な長期留置型カテーテルがあります。カテーテルでの透析は、接続のみで治療ができるので穿刺痛がありませんが、体外にカテーテルが出ているため、感染の危険性が高まり、また抗血栓性に劣るため閉塞しやすい欠点があります。

シャントの管理について

狭窄・閉塞の予防

  • 買い物袋などの重たい荷物をかけない
  • シャント側の腕時計を避ける
  • シャント側での血圧測定を避ける
  • 腕枕をしない
  • 袖口のしまった服装を避ける
  • シャント音やスリルを確認する習慣をつける

感染の予防

  • 針刺しの前にシャント肢を清潔にする
  • 痒くても爪を立ててかかない様にする
  • 汚れた絆創膏を貼りっぱなしにしない
  • 皮膚のかぶれや発疹は早めに相談する